高減衰ゴムテクノロジーのさらなる高度化と、広く一般に普及させることを目指して、
大学の研究機関との共同研究を実施、さまざまな分野への実用化が進んでいます。
住友ゴムでは、京都大学大学院工学研究科建築学専攻と2005年より継続的に共同研究を実施しています。この共同研究においては、住友ゴムの高減衰ゴムについて、次のことが明らかになりました。
i). ダンパーの履歴特性を弾塑性要素や弾性要素、粘性要素といった複数の要素の集合体としてモデル化できる。
ii). 微小な変形に対しては減衰と高い剛性による復元力で建物の応答を低減できる。
更に、住友ゴムのビル用ダンパーの構造的な性質として、主構造と剛結合されるため、メカニカルギャップがない。
これらの性質から、住友ゴムのビル用ダンパーは微小変形から大きなエネルギー吸収性能を有することがわかっています。
住友ゴムのビル用ダンパーは、常時作用するような微小な風外乱から、きわめて稀に発生する大地震までの広い範囲にわたって、居住性に関連する加速度応答と、構造安全性に関連する変位応答をバランスよく低減させることが可能であることを明らかにしました。これらの性質は高減衰ゴムに対する極微小変形動的載荷実験や大変形載荷実験などの実験的研究、および、等価線形解析などの理論的研究によって裏付けられています。住友ゴムは、制振構造の分野に新たな可能性をもたらすべく、共同研究を一層発展させ、建物の居住性と安全性を向上させることで、世の中に貢献したいと考えています。
独自の技術により、小変形で非常に高い剛性をもち、変形量によらず大きな減衰を付与します。
温度依存性も低く、環境変化に対しても安定した性能を発揮します。